「 エッセイ散歩 〜知られざるもの〜 」一覧

ＴＰＰを農業問題のみに絞って語ることは問題の矮小化である。農業はＴＰＰの全２４分野のひとつに過ぎない。しかし農業分野について思い付いたことを...

「グレッグ・アーウィンの英語で歌う、日本の童謡」の出版に関わって以来、 童謡唱歌について少しばかり調べ、少しばかり書いてきた。それまでは、...

当然のことながら、民主主義は戦争を抑止するものではない。民主主義下でも戦争は起こる。ときにこの政体は戦争を推進さえする。「多数決」という民意...

青年は片山潜の影響を受け、アナルコ・サンディカリズムに惹かれていた。ロシア革命が起こり、彼は北明と名乗った。彼の故郷の富山から米騒動が全国に...

三軒茶屋の駅からほど遠くない世田谷通りに面し、数軒と一本の脇道を隔てて、二軒の古書店があった。これらの店はすでにない。ともに私が帰り道によく...

数年前、鈴木俊彦氏の「昭和を彩った作家と芸能人」というエッセイ集の編集を担当した。何の衒いも気負いもない、実に読みやすい文体である。これはか...

高見順に「いやな感じ」というアナーキーな名作があった。近年、どうも「いやな感じ」が続いている。山本七平の「『空気』の研究」というのもあった。...

海を渡る蝶がいる。台湾から喜界島などの奄美群島を経て、鹿児島、紀伊半島と旅をする。その距離は一千キロから二千キロに及ぶ。アサギマダラ蝶という...

ＲＣサクセションの忌野清志郎がエディ・コクランの「サマータイムブルース」を、日本語の替え歌で叫ぶように歌っていた。もう二十数年も前のことであ...

落語のご隠居さんは物知りである。他人（ひと）が知らないことを知っているばかりか、本人も知らないことまで知っている（ふりをする）！　物知りとは...