「 虹の橋文芸サロン アーカイヴ 」一覧

学生時代、秩父困民党のことを知った。西南戦争を鎮め、富国強兵を鼓舞し、国家としてその礎を固めつつあった明治政府に、一地方の困民が乱を起こした...

電話をかけた相手から、突然怒鳴られ「馬鹿野郎」と罵倒され、受話器を投げ出すように切られたことが三度ほどある。相手に対して特に失礼は思い当たら...

羆を仕留めた後には、急に山が大荒れに荒れ「羆嵐（くまあらし）」になるという。おそらくそれは本当だろう。羆嵐は気象科学とは無関係に起こるにちが...

文体は平明である。しかし、よくわからない。椅子にかけたまま、目をつぶって考え事をしている。亡くなった妻のことなど、物思いに耽っている。ふと声...

この一連の「虹の橋文芸サロン」に、「私は風だ…」という一文を書いた。 大江健三郎の子息・光君はラジオから流れる野鳥の声に癒やされ、その優し...

日本軽種馬登録協会が認定しているサラブレッドの毛色は、鹿毛、黒鹿毛、青鹿毛、青毛、芦毛、栗毛、栃栗毛、白毛の八種である。昔読んだ本に「黒栗毛...

ベベールはとても有名な猫である。正真正銘のパスポートを交付され、その特異な飼い主と共に長い亡命の旅を続けた、数奇な猫なのである。 １９３５...

１９７２年、ロバート・ニュートン・ペックの処女作「豚の死なない日」は、発表されるとたちまち全米の話題となった。作品は何の衒いも外連味もなく、...

人が自分の安全や利益のみを追求しても、「見えざる（神の）手」が働き、最適な資源配分がなされて社会全体の利益が達成される、また市場では需要と供...

人間は中高年ともなると、やたら好奇心やら向学心、探求心が出るものらしい。池波正太郎の「剣客商売」の主人公・秋山小兵衛は、青壮年期は剣の道一筋...