私は医者ではない。製薬会社の人間でもない。どこにでもいる、ごく普通の70歳の年寄りだ。人間年をとると、血圧が高いの、糖尿病がどうのこうのと、否が応でも体の不都合が付いて回る。そのくせ理想はピンピンコロリなどと贅沢をいうものだから、健康話となると、ついつい耳目が行ってしまう。
そこで噂の糖質制限だ。一年間やってみた。もちろんコテコテ究極の糖質制限ではない。素人向けの緩やかな糖質制限だ。朝食は玄米をお茶碗半分、お昼は定食屋で半ライス、夕飯だけは炭水化物をほとんど抜いてみた。もちろん肉や魚、野菜などに制限はないし、乳製品も豆腐も納豆も問題ない。だけど、大好きだったラーメン、お蕎麦だけはきっぱりと辞めた。お酒は日本酒は控えめにして、焼酎とウィスキーを水割りかホッピーにして3〜4杯を毎晩。
そして一年後、体重82キロが68キロに、ウエスト86セントが77センチに、高校時代に戻ったような体型になった。血液検査はすべての項目が基準値内である。これは、私個人が一年間試してみた結果でしかないが、今の所体調もすこぶるいい。
よく、糖質制限をすると食べる物がなくなると誤解をする人がいるが、そんなことはない。基本的に、ただ主食を減らすか抜くだけだ。糖質制限はまだ歴史も浅いし、医学的な見地も分かれているが、少なくとも実践者の一人として、私はまだ続けるつもりだ。